二人の関係も、すれ違いつつもお互い影響しあうよい関係になっていて嬉しい気持ちにさせられます。二人がぶつかり合うシーン、相手の仕事ぶりにやる気が高まるシーンは特に彼らのプライドを意識させられ、秀逸でした。
その他にもダニエルさんがまた家出したり、イーサンがそれを追ってきたりつぐみを好きだという男が現れたりとオールキャラ出演です。
書き下ろしの「そして今週のふたりは…」。私は個人的にこちらの方が大好き!桜里を溺愛する兄の不律と、雨市が働く病院の医師・佐川の恋物語。雨市と桜里の恋の成就を手助けした佐川に、今度は二人を別れさせるべく協力しろと詰め寄る不律。桜里を上回る突飛な思考の不律に、基本的にはお笑い大スキ、おちゃらけ野郎の佐川は面白がって付き合ううちに、ミイラ取りがミイラになって…。桜里はお坊ちゃまだけれど、末っ子らしい素直さも持ち合わせていたのに不律は3兄弟の真ん中のせいか、ものすごーくひねくれものです。そのくせやることなすこと裏目に出てしまう、というのがとても可愛い。佐川にいいように丸めこまれたり、いつのまにかペースを乱されてはワタワタしつつ、でもそれを必死に押さえようとして、さらに空回る。(笑)そんな自滅も可愛いのはなんなんでしょうね。(笑)
著者自身、ラブコメとあとがきに書いていますが、まさにラブコメ。テイストはけっこうベタなロマンチック満載ですが、会話が楽しい1作です。新人さんですが、一読の価値アリ!