このシリーズの楽しみの一つは、「配送を依頼された品の謎」だろうと思うが、今回も依頼を受けた品がストーリー展開のキーになっている。意外性という点でもキーアイテムという点でも、充分楽しい仕掛けが施されているが、前作の依頼品がかなり奇抜だったので、ややインパクトは弱いか。
しかし、ブラコンブラザーズも、そろそろ兄弟離れなんかも考えちゃったりなんかして、少々パワーダウンでしょうか。私としてはこの兄弟にはアホみたいにいつまでもラブラブしていてほしいところですが。兄弟+正道くん+沓沢の、続きはあるのか。これで終わりでいいような。しかし続きを読んでみたいような。でも、1作品ごとがそれぞれ面白いので、続き物は遠慮してしまうって方でも、安心して手にとって大丈夫です。 恋は盲目?ラブ&トラストの3作目。生きのいいストーリーで、かっこいいやくざ様が好きなら、読むべし。榎田尤利さんの作品は、いろんな面がでているので、どの作品を読んでもハズレがありません。両思いなのに、不器用な2組の・・・達。(・・・のニュアンスは読んだら、わかります・よ。) 食って食われて食い尽くす運び屋の坂東兄弟シリーズの第3弾は、いよいよスーパーエロヤクザ沓澤と彼の大事な姫君、坂東・兄貴の恋の最終闘争。
前2作は、坂東弟と幼なじみの甘い恋がメインで、兄たちはクールでアダルトな関係を見せつけてたのが、いつのまにか互いに余裕をなくして火を噴くようなデンジャラスな展開に。待ってました! たっぷりと!
37歳と23歳とかなりの年の差カップルながら、頭がキレてプライドが高く、ナルシストで淫乱と、似た者同士の恋のかけひきは、さながら猛獣VS猛禽類の食って食われて食い尽くす死闘。もうゾクゾクします。
はっきり言って今回のお仕事である100通のラブレターの話なんてどうでもいい(普通郵便でポストに投函するのが一番安全じゃないかっていう突っ込みは野暮ですね?)、お約束の「姫君危機一髪!」シーンも爽快なシリーズ完結編、ああこれでホントに終わりですか? 買ったその日に3回読んでしまったくらい面白かったです。