感情的で、それでいてどこか醒めた臣のアンバランスな魅力やそれに強く惹かれていく慈英の気持ちがとても丁寧に書かれた本だと思います。臣の過去などからその人物像がとても良くわかります。続編のルチル文庫「ひめやかな殉情」ではこちらとは全く印象が違う慈英という人が読み取れます。できれば2冊あわせて楽しむのがお勧めです。
作中登場する慈英の従兄弟・照英のお話が「インクルージョン」。 2時間サスペンスドラマ風?!…と言う感じでしたか。「あ、すみません」が口癖のおっとりさんと、口が悪くて喧嘩っ早い、でも実はとても繊細な心を持った熱血さん。おっとりし(すぎ)ているがゆえに、いらぬ疑いをかけられ、二人は殺人事件の容疑者と刑事として出会います。
幸い疑いはすぐに晴れるのですが、二人の、それぞれに抱えている悩みやゴタゴタが絡んできて、すれ違う…とまではいかないのですが、戸惑い、何かを見失いかけてしまいます。失わないように…普段のおっとりが嘘のような決断を下して、新しい一歩を踏み出した時、それが二人にとっても新たなる始まりになります。
「しなやかな情熱」というタイトルがとってもふさわしいラストで、何度でも読み返したくなります。
けれど高野はあさひの大嫌いなヤクザだった!
ヤクザは嫌いだけど、高野は好き!、ヤクザの高野は?好きだけど、なかなか素直になれなくて・・・。
お話と実相寺 紫子先生のイラストがマッチしていてとてもGOODでした!
あらすじだけ読んだときは「ちょっと苦手かな?」と思いましたが、全然そんなことはありませんでした〜。唯我独尊な男・ジャックに振り回されている恭夜が面白い(笑)です。その上、ある意味ジャックも恭夜にふり回されていますし(笑)。天才で凡人には計り知れない言動をするジャックが、恭夜を本当に愛しているんだな〜、というシーンは印象深いです。
ストーリーは、ギャグタッチでありながらシリアス、それに様々な秘密が絡まっていく話です。
謎有りストーリーと、ジャックの性格(笑)が楽しい一冊でした。